ふつうをめざして生きていく

適応障害の専業主婦日記

薄毛デビュー

薄毛には、10代の頃から悩まされてきた。

 

小学生までは、私の髪は母が切っていた。

髪を濡らし、つむじを中心に前、左右、後ろに振り分けるようにとかす。顔が見えるように、眉毛の位置で前髪を直線に切り、襟足ギリギリのところで後ろの髪をまっすぐ切り、横の長さを後ろ髪の長さと同じに揃える。そういうヘアスタイルだった。

おかっぱというか、鉄兜というか。

 

今風の外巻きとは絶対に違う、正面から見ると扇形に広がりやすいこの髪型が嫌で嫌で、毎朝毛先を濡らして内側に流れるように撫でつけてから学校に行くのだが、乾けばまた扇形になってしまうのだった。

中学生になると、近所に中学生は1000円で切ってくれる美容室ができたので母に頼み、そこでなら切ることが許された。

 

美容室で切ってもらうようになってから、鉄兜からボブスタイルと言えるようにはなった。

しかしどうも野暮ったさが抜けない。

友達や歌番組(「ベストテン」は❌だが、「NHKのど自慢」だけは許可されていた)で可愛い子の髪を見て研究したところ、原因が前髪にあることに辿り着いた。

 

私が可愛いと思ったのは、眉毛が透けて見えるようにうまく段をつけた前髪。それも、つむじから全部前に下ろすのではなく、上の方は左右に流して、下の方だけで作る前髪。

 

そうだ、そこが違っていたのだ。それから私は髪を洗った後と朝登校する前、これまでの前髪の量が半分になるように上半分は左右に分けてピンで止め、美容室でも上半分はもう前髪にしないことを伝えて育ててきた。のだが。。

 

前髪の量が少なくなり軽くなった分、切った直後は庇のように前に突き出てしまう。私は額が極端に狭いため、そして髪が針金のように太くて硬いため、長さが足りないと下に垂れないのだった。

 

そしてそれより衝撃的だったのは、前髪の上の、中心の分け目。なんか違う。こうなるはずじゃない。

分け目が太すぎる。さらに、分け目付近の地肌が透けている。。

 

気のせい。洗面所の電気は真上から照らすから、そう見えるだけ。。

 

だが無常にも、気のせいだけではにことを思い知ることとなる。

父親から、

「あれ、髪薄くなっちゃったねえ」と指摘され、

母からも、

「うちはみんな薄いからね。。」と言われ。

確かに両親とも、薄い。禿げてはいないが、頭の形がわかるくらい髪が薄い。

温泉まんじゅうのように禿げている伯父が何人もいる。

 

友達の視線も気になった。

「なんか、禿げそうだよ」と、思った通りの指摘をしてくる人もいた。

 

小学生までは、つむじから前にもってきていた前髪に隠されていたが、私の頭のおでこから頭頂部にかけて、薄毛であることが判明した。

まだ10代なのに。女子なのに。

 

それからの私は薄い部分をうまく隠す髪型をしたり、市販の育毛剤の安いやつを試す事になる。