ふつうをめざして生きていく

適応障害の専業主婦日記

専業主婦のジレンマ (後編 ②夫との関係と自立への道)

移住したい夫について行きたくないので働こうと決意した話。

 

私たち夫婦が40代になったある日、夫が「今後の計画」を私に話してきた。

早期退職をして、退職金を使って南の島か山奥に移住するというのだ。

私は絶対イヤだ。

私は環境の変化が大嫌いだし、劇場や美術館に簡単に行けないところに住むなんて絶対イヤだ。

 

夫は具体的な話をしてきた。

「今、農業を継ぐ人が減ってきていて人手不足だから、

自分たちが農業を始めれば大歓迎されると思う」

と言う。

住む場所は、星降る夜空を眺められるよう、街の灯りから遠く離れた山の中腹か、

家を出てすぐに釣りができる岩場があるようなところがいいのだとか。

 

冗談じゃない。

これから年取ってゆくのに、そんな辺鄙な場所でやっていけるのか。

農業だって、歓迎されるのは若者だろうに。

 

大した職歴もない専業主婦の私は、ただ黙って夫についていくしかないのか。

それは絶対にイヤだ。

 

それで一大決心をして、就職をしようと強く思った。

 

ただ、私にはろくな職歴がない。ほとんどアルバイトを渡り歩いてきただけ。

子どもが生まれてからはずっと専業主婦。

 

だがしかし!専業主婦時代、何もしていなかったわけじゃない。

決して空白の年月ではない。

そう考えて、ある福祉系の資格を取得して就職活動をすることにした。

2年ほど勉強して、国家資格をとった。

 

福祉系の仕事は引く手あまたで、就活を始めたらすぐに決まった。

専業主婦の年月が長かったことは、マイナスにはならなかった。

 

夫について移住したくないことが原動力になった就職活動だが、

仕事を持たないまま死んでゆくつもりはなかった。

いつかは働きに出たかった。

 

自分は働かないで、

夫にだけ「働いて、ずっと私を食わせろ」なんて言うのはおかしいし、

老後の蓄えだってしておきたい。

自分で働いて得たお金を、自由に使ってみたい。

 

こうして、私の第一次専業主婦時代は終わりを告げた。